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認定理学療法士・NST専門療法士がリハビリに関する内容を書くブログ

高齢者が効率よく筋肉をつけるために~運動×高タンパクの組み合わせ~

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 年を重ねると少しずつ体に衰えを感じてきます。

20代のうちから年をとったという人も中にはいますが、実際70-80代では更なる老いを

感じ、絶望するのではと勝手に想像しちゃいます。

そんな衰え=老化を予防するための取り組みとして筋トレなどで

筋肉をつける(筋肥大)取り組みが近年注目されています。

筋肥大をつけるには、筋線維を破壊するための運動と破壊された筋線維を修復するた

めの栄養補給の両方が重要と言われ、健常高齢者には運動×栄養補給を組

み合わせることで筋肥大の効果を増幅できる報告が多数あります。

しかし!!高齢者は少なからず身体に障害を来していることが多く、運動×栄養を

組み合わせた戦略の効果は曖昧です。今回は軽度障害をもった高齢者

運動×栄養が筋肥大にもたらす効果を調査した論文を紹介します。

 目的

体組成は年齢とともに変化し、体脂肪量(FM)が増加し、除脂肪量(FFM)が減少す

る。この予防に身体活動やタンパク質摂取が推奨されており、高レベルの身体活動

0.85g/kg/日以上のタンパク摂取が筋肉量減少を予防することが報告さ

れている(健常高齢者を対象)。しかし、高齢者は少なからず障害を有しており、このよ

うな対象者に対する上記の効果を調査したものは少ない。本研究は、身体活動レベル

(PAL)、タンパク質摂取量、FFMの関係を調査し、軽度障害のある高齢者で

PAL及びタンパク質摂取量が多いとFFMが高くなるかどうかを調査した。

 方法

地域在住高齢者を対象に軽度障害をもつ56名を本研究の対象とした。軽度障害の定義は、(1)2型糖尿病、(2)脂質異常症、(3)高血圧、(4)BMI <18.5、(5)BMI≥25、(6)認知機能低下、(7)筋力低下(握力)、(8)歩行能力低下(1.0m/s)

した。総エネルギー消費量(TEE)は二重標識水(DLW)法を使用して算出.その数値を安

静時代謝率(RMR)で除した数値をPALとした(PAL=TEE/RMR).身体活動の強度は、3軸加速

度計を使用して測定,座りがち(1.1~1.5METs)、軽度(1.5~3.0METs)、中等度以上(3.0MET

s以上)別の運動量を算出した。食事摂取は、DLW期間中に自己記録された食物摂取表を

使用して評価した。

結果

FFMの割合は、タンパク質摂取量とPALに有意な正の相関を認めた(タンパク質摂取量r = 0.652、p<0.001、PAL r = 0.345、p = 0.011)。多重線形回帰分析では、PAL / MVPAまたはタンパク質

摂取量が含まれる場合、%FFM変動のそれぞれ31%/ 32%および55%が関係した。さら

に、PAL / MVPAとタンパク質摂取の両方を追加すると、

年齢と性別の調整後の%FFM変動がそれぞれ61%/ 60%で証明された。

 考察

本研究では、PALとタンパク摂取量がFFM変化率との関連を認めた.PALは、筋タンパク質

同化を促進し、骨格筋組織における代謝及び形態学的な変化をもたらすことが要因と考

えられる。タンパク摂取に関して以前の研究では、1日推奨量より高いタンパク質摂取は、高齢者[においてFFMを維持するのに有効であることが示されている.高タンパク×運動の組み合わせは、食事や運動単独よりも効果的にFFMを増加させる先行研究もあり、軽度の障害をもった高齢者に関しても2つを組み合わせた介入が効果的かもしれない。

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この研究では軽度の障害をもった高齢者でも運動×高タンパク質を組み合わせることで筋肉量を維持・増加できる可能性を示唆していました。筋力・筋肉を向上させるのはとても時間や疲労を伴います(コスパが悪い、、でも私はしちゃうんですが、)。どうせなら効果的・効率的にしたいと思い、今後も調査と実践を続けていきたいと思います。。

 

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文献

Rie Takae,et al:Physical Activity and/or High Protein Intake Maintains Fat-Free Mass in Older People with Mild Disability; the Fukuoka Island City Study: A Cross-Sectional Study.nutrients.2019; 11(11): 2595.