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体脂肪を減らすメリット~体脂肪と痛みの関係~

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体脂肪を減らすと体の痛みが減る?

 

変形性膝関節症や変形性股関節症などの関節疾患は年々増加しておりリハビリテーションをする機会も多いです。これら関節症に対して人工関節などの外科手術を希望する方の多くが「関節や筋肉の痛みを減らしたい」という希望があり、これは術後リハビリだけでなく保存療法のリハビリでも同様の対応が求められます。

リハビリでは疼痛を減らす目的の運動療法+生活指導などを行うことが多いですが、運動以外に体重減少・肥満軽減の重要性ガイドライン上でも示されています。私も有酸素運動や栄養指導などを対象者に合わせて実施していますが、体重よりも体脂肪を減らすことを重視しています。

目次

①体重よりも体脂肪を減らす理由

②体脂肪と疼痛の関係

③ まとめ

①体重よりも体脂肪を減らす理由

体重を減らすことは、関節にかかる負担を減らし荷重や運動時の疼痛をへらす効果があります。肥満の人は健常人より体重があるのは事実です。しかし、肥満の人は筋肉量も多いことを忘れてはいけません。体重が増えれば体重を支えるために骨格筋量も多くなることは想像できるかと思います。筋肉は歩行時の関節にかかる衝撃力を軽減させる効果があるため、筋肉量が多い=関節への負担が少ないという関係になります。つまり、体重を減らすことばかり気にして、脂肪だけでなく筋肉量まで減らしてしまうと関節にかかる負担は変わらない可能性があることを注意する必要があります。

 以上を踏まえると【筋肉量を維持して体脂肪だけを減らす】この目標に向かってリハビリを行う必要が私はあると考えています。

 

②体脂肪と疼痛の関係

Tomらは、体脂肪と骨格筋・関節痛との関連をメタ分析しており、10221件の論文のうち適合基準にあった14件の論文を分析しました。

結果、総体脂肪量と背中~膝・下肢など広範囲にわたる痛みとの間に有意な関連を認めました(95%CI 0.37-0.61、p <0.001)。腰痛および膝痛のある人は、無症状の対象者よりも体脂肪率が高かった(95%CI 0.17-0.52、p <0.001および95%CI 0.05-0.32、p = 0.009)。また、体脂肪の増加が疼痛増悪のリスクを高め、関節痛を悪化させることを示していました。体脂肪と痛みに関して、脂肪にはサイトカインやレプチンという炎症・疼痛を増悪させるホルモンが多く含まれている点、TNF-αとインターロイキン-6(IL-6)の上昇が慢性痛を助長する点などが要因と言われています。

 この研究からも【体脂肪が多い=筋肉や関節の痛みが強い】ことがいえるのではないかと思います。

③まとめ

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・体重を減らすことは疼痛を軽減する効果が期待できるが、筋肉量を減らさないように注意する。

・脂肪は、サイトカインやTNF-αなどを上昇させ疼痛を増悪させるため、体脂肪を減らす必要がある。

 ・骨格筋や関節への負担を減らすためには、体重よりも体脂肪を減らし筋肉量を維持する

 

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文献

Tom P,et al:The association between body fat and musculoskeletal pain: a systematic review and meta-analysis.BMC Musculoskeletal Disoders.19(1).2018