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認定理学療法士・NST専門療法士がリハビリに関する内容を書くブログ

バルクアップ期の理想的なカロリーは?~デメリットを少なく筋肥大するための目安~

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リーンバルクで効率的に筋肥大を目指しましょう。 

筋肉を大きくしたいとき(筋肥大) 、運動×栄養の組み合わせが重要であることは以前の記事でも紹介しました。筋肉を肥大させるにはトレーニングだけでなく、栄養摂取も重要であると近年の筋トレブームもあり認知している人も増えてきたのではないでしょうか?

僕も筋肉をつけるために一杯栄養を摂るようにしてるよ。ここ数か月で10㎏も体重が増えたんだ~(ドヤ)

それは凄い!!確かに筋肉はついたかもしれないけど、体脂肪もいっぱいついてそうだね。

実際、筋肉を増やすために(バルク期)カロリーを摂取して体重を増やす方は多いと思います。しかし、カロリーを摂りすぎることでおこるデメリットを考慮するとどのような栄養設定(カロリー・栄養素)が理想的なのか?本日は考えていきたいと思います。

目次

①筋肥大とカロリーの関係

②カロリーを過剰に摂取するデメリット

③理想的なカロリー摂取は?

①筋肥大とカロリーの関係

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レーニングにおいて筋肉が大きくなるには、筋細胞を破壊、修復する過程で筋線維が肥大します。また、息をしているだけでも筋肉は合成(筋タンパク質を作る)分解(筋タンパクを分解する)を24時間繰り返しているんです。

筋肥大を起こすためには、①破壊された筋細胞を修復する②筋合成を有意にすることが大事になりますが、栄養面でいうと【消費カロリー<摂取カロリー 】の状態にすることが重要になります。

筋細胞を修復するには部品となる栄養が必要になり、摂取カロリーを十分に摂っていないと部品が足りず筋細胞を修復できなくなります。また、食事は筋合成を高めるほかに筋分解を予防する働きもあるので、カロリー不足は筋タンパクの分解を促進し、一歩間違えば筋肉が小さくなってしまう可能性もあります。

特に高齢者における筋肉減少症(サルコペニア)の原因カロリー摂取不足による低体重が挙げられており、しっかり食事を摂取して筋肉量を維持する必要があるんです。今後リハビリの場面では、運動だけでなく栄養面の指導も大事になると思っています。

②カロリーを過剰に摂取するデメリット

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なるほど~じゃあこれからもいっぱい食べて体重を増やしていくよ。

それもいいでしょう。ですが、過剰に栄養を摂取することはそれ相応リスクが伴うので注意が必要です。過剰な栄養摂取による悪影響としては

・体脂肪の過剰蓄積

栄養をしっかり摂ることで、筋肉量は増えやすくなりますが当然体脂肪も増えることになります。また、筋肉は大きくなる限度量があるので栄養を一杯摂取したからといってその分筋肥大が起こるとは限らないんです。

500mlのペットボトルに1Lの水をいれても水があふれてしまいますよね。そのあふれてしまった栄養は、ほとんどが体脂肪として蓄積されてしまうので注意しましょう。

・消化不良、疲労感増悪

摂取した食物は、食道を通過し胃や腸で消化・分解・吸収されて身体の栄養になります。必要以上の食物を摂取することは、それだけ内臓に仕事をさせることになり、疲労やストレスが蓄積されると仕事効率の低下や吸収不良をきたしてしまう危険性があるため注意が必要です。

なかでも肝臓や腎臓などの臓器は体の毒素の分解・排泄+電解質を維持する役割をもっており、食べ過ぎによる影響で身体にダルさや倦怠感をきたしてしまう原因になるかもしれません。また、食物を吸収するには内臓に血流を供給する必要があるため、吸収に時間をかけてしまうと脳や筋肉への血流が減少するため、レーニングの効率が落ちるだけでなく、集中力低下や疲労感の増悪をきたす可能性もあるので過剰なカロリー(栄養)摂取は控えたほうが私は良いと思います。

③理想的なカロリー・栄養摂取は?

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では私がおススメする栄養設定は?今回はカロリー・たんぱく質の設定を紹介します。

・カロリー

 salaterらは¹⁾、トレーニング下での筋肥大を狙うアスリートを対象に筋肥大に最適な栄養摂取の調査をしており、消費カロリーに1500~2000KJ(約350-500kcal)を追加したカロリー設定を推奨しており、これで筋肥大に苦しむ方に関しては消費カロリーに約950kcalを追加すると良いみたいです。350-500kcalの余剰カロリーであれば1ヶ月で10000-15000kcal程度の蓄積になり体脂肪が2㎏程度つく計算になります。2㎏の体脂肪であれば減量するのにさほど苦労もしませんし、筋肉を削るような食事制限をする必要もないので効果的なカロリー設定かなと私は思っています。

たんぱく質

mortonらは、1863名の男女を含んだ49件の研究(筋肥大とタンパク摂取)のメタ解析を行っており、 1.62g/kg/dayのタンパク摂取が最も筋肥大の効率が良いことを報告しています。これ以上タンパク質を摂取しても筋肥大の効果は得られないことが現状言われており、筋肉ムキムキのボディビルダーでなければこの量でOKだと思います。

注意点

ここまで説明してきましたが、カロリー設定で一番難しいのは消費カロリーが正確に測定できないことです。そのため、エネルギー設定をした後にどう変化していくか観察しながら微調整をしていかないとおもったような効果が得れないと思います。

例えば消費カロリーが2000kcalと予想して2500kcalのカロリー摂取を1ヶ月したとします。予想では30日×500kcal=15000kcalが余剰となり、体脂肪が約2㎏程度増加するはずなので、実際に測定してみて経過をみましょう。もし体脂肪が3kg増加することがあればそれは消費カロリーが予想より少ない可能性が高いので調整が必要だと思います。

 面倒くさいですが、減量でキツイ思いをしなくて済むとおもうので、計算しながら栄養設定をした方が良いと思います。

 

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文献

1)slater GJ,et al:Is an Energy Surplus Required to Maximize Skeletal Muscle Hypertrophy Associated With Resistance Training.frontiers in Nutrition.20 Aug 2019,6:31

2)Morton RW, et al. . A systematic review, meta-analysis and meta-regression of the effect of protein supplementation on resistance training-induced gains in muscle mass and strength in healthy adults. Br J Sports Med. (2018) 52:376–84.